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Imitation of life
 
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Imitation of life

石橋英子 CD
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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登録情報

  • CD (2012/6/20)
  • ディスク枚数: 1
  • レーベル: felicity
  • 収録時間: 43 分
  • ASIN: B007OWSCES
  • EAN: 4544163460494
  • その他のエディション: MP3 ダウンロード
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 音楽 - 68,325位 (音楽のベストセラーを見る)
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1. introduction
2. resurrection
3. long scan of the test tube sea
4. written in the wind
5. silent running
6. fugitive
7. imitation of life

商品の説明

内容紹介

石橋英子、待望のニューアルバムはバンド「もう死んだ人たち(ジム・オルーク、須藤俊明、山本達久、波多野敦子)」と共に作り上げた美しくも、ダイナミックなプログレッシヴ・ポップアルバム。

メディア掲載レビューほか

音楽家、石橋英子が自身のバンド、もう死んだ人たちと共に制作した、通算4枚目のアルバム。前作同様、バンドメンバーでもあるジム・オルークをプロデューサーに迎えて作り上げた、繊細かつユーモラス、そして美しくダイナミックなプログレッシヴ・ポップへと仕上がった一枚。 (C)RS

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8 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:CD
 フェリシティより通算4枚目のソロアルバム『イミテーション・オブ・ライフ』をリリースした石橋英子(http://www.eikoishibashi.net/)。ピアノ、ドラム、フルートなどのほか、新作ではガットギターもプレイするマルチプレイヤーであり、またインプロの名手である彼女だが、近年のソロ作品ではシンガーソングライターとしての可能性を追求してきている。前作『キャラペイス』ではジム・オルークとタッグを組んでの実に美しく幻想的な音世界で新たな扉を開いた彼女だが、『イミテーション・オブ・ライフ』はさらなる境地に達しており驚いた。特にメロディ、ヴォイシングのこだわりはより徹底的である。インプロを繰り返す中で楽曲のヒントを探し出していった初期ソロとは異なり、むしろインプロ色は抑えており、歌メロはもとより、各楽器のフレージングやその歌メロとの絡みが極めて密接なアレンジとなった。勿論近年のライブ活動により演奏的にも人間関係的にも育まれた、ジム(g,wb,pf,syn,ミックス/録音/プロデュース)や須藤俊明(b,wb)、山本達久(ds,per)、波多野敦子(vl,cello,pf)ら“もう死んだ人たち”バンドで編まれているのも大きな要素である。このほか坂田明のクラリネット、アルトサックスほか、管楽器もゲスト陣として迎えたことで、非常にゴージャスな音世界が具現化されているのだ。

 軽快なビートでオープニングを飾る「introduction」でいきなり引き込まれる。変拍子リフに展開していく間奏部がまた痛快で、英子さんのマリンバも大きな聴きどころだ。彼女自身のガットギター弾き語りで始まる「resurrection」は十八番のワルツナンバーだが、非常にキャッチーで軽快なビートへの展開が待ち受けるポップな仕上がり。やや和風なメロディと調和したバンドサウンドは『キャラペイス』からの進化を感じる。ちょっとトラッドっぽいストリングスや、オーケストラを意識したアレンジも聴きどころ。ベースフレーズがとにかく印象的な「long scan of the test tube sea」は、『イミテーション・オブ・ライフ』においてもっともドラマティックな楽曲と言えるかもしれない。歌詞と密接した展開劇では彼女が吹くフルートも聴こえる。

 『Drifting Devil』期を彷彿させるアルペジエータっぽいピアノフレーズで幕をあげるのが「written in the wind」。ジムのメロディアスなギターソロが非常に練られていて、ヘッドフォンで聴くと重ねられた3本が実に様々な効果を織り成していることがわかる。そのジムのギタープレイが最大限にフィーチャーされたのが「silent running」(個人的に今回のイチオシ曲)。彼女には珍しいクロスオーバー・テイストを香らす楽曲で、石橋英子のポピュラリティが見事に前面に押し出された新境地であり、これぞ新たな可能性だ。中盤でインプロっぽい間奏が入るのだけれど、静から動へ変貌していくシンバル、木管楽器、彼女の多重コーラス、そしてジムの奏でるギターがとにかく肝だ。

 もとはガットギターの弾き語りで作られた「fugitive」は壮大なアレンジが施されて、『イミテーション・オブ・ライフ』のクライマックスを担う大作に。山本達久の表情豊かなドラミングとそのアイデアが見事。震災よりも前に作られた楽曲なのだが、何処か近年の世界の流れを引き込んでしまったかのような不思議な歌詞の世界である。ラストを飾るタイトル曲は広がりのあるピアノプレイからグルーヴィなリズムへ突入。極めてキャッチーな楽曲による大団円には、坂田学のサックスソロが色を添えている。英子さんのヴォーカル処理もこだわっていて実に面白い…。

 ウィスパーテイストの柔らかな彼女の歌声もより存在感を増しているほか、随所で堪能できる多重録音コーラスも聴きどころ。この声が主軸となって“もう死んだ人たち”バンドのサウンドは発展してきたのだ。と同時に、物語性あふれる歌詞の世界も実に興味深い。ドキッとする描写はもともと多いのだけれど、彼女が意識的かどうかは別として、個人的には昨今の社会状況が内包された歌詞だと思った。語彙に関しても英子ワールドはどんどん世界へと解放されていっている。柔らかな歌声とハーモニーが紡ぐ物語性に富んだ歌詞だけを目で追っても面白い。

 前作『キャラペイス』のアルバムジャケットにも採用された朝靄の風景は、あの音楽とも見事にイメージが繋がっていたと思う。あのジャケットをなんとなく見ながら美しい音世界に没頭するのが快感だったけれど、『イミテーション・オブ・ライフ』の音世界は曇っていないリアルな情景だ。そしてアルバムのトータリティとしては何処かひとつのカラーでまとめられていた『キャラペイス』と異なり、コロコロ変わり激しく展開していく。常に多彩なイマジネーションを与えてくれる石橋英子の音楽ではあるし、いろんな解釈をする人もいるだろうけれど、その言葉と音のリアリティを語るのにはいよいよ何の理論武装も要らない。『イミテーション・オブ・ライフ』はタイトルがまた秀逸なのだけれど、此処じゃない見知らぬ世界の風景のような歌が連なる。でもそれは単純に目を背けているだけの自分達の世界かもしれないのだ。
このレビューは参考になりましたか?
6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By cure 殿堂入りレビュアー トップ50レビュアー
形式:CD|Amazon.co.jpで購入済み
巷に溢れるポップスとは一風異なる独自のうたものを創作し続ける石橋英子の新作が面白い。

前作「キャラペイス」は細部に音響へのこだわりを見せつつピアノ弾き語りポップスの枠に一応収まっていたが、ミックスは従来通
りジム・オルークに任せ、ロックからクラシックまで諸領域で活躍するサポート陣を複数呼び込み製作された本作は、楽曲の構成
や演奏展開等あらゆる面で従来よりも格段に自由さを増してきた快作だ。

ミニマムな音世界を感じさせた前作とは対照的に、本作は弦楽器・ギター・打ち込みまで多彩な音色が聴こえてくる。各曲7〜8分
と膨らんだ枠内で展開される音楽は、突如変拍子が混じり、曲調や演奏楽器が入れ替わったりと流れを予測するのが難しい。延
々と反復されるフレーズや即興の様に自由に伸びていく演奏は、車窓からの風景が次々流れていく面白さにも似て、思わず次の
展開に耳を傾けてしまう。
最も好きなのが「ある実験者の告白」。温みある管楽器の音色が印象的な初盤から一転、ピアノとドラムスが軽やかに疾走する
パートへの移行が実に鮮やかで美しい。

前面に歌・背後にバンドという図式ではなく、バンドの一楽器として声を捉えた歌創りがこれまで以上に推し進められているのも特
徴。歌が前面に出る瞬間もあるが、彼女の声自体に強烈な主張は感じられ無い。いつの間にかバンド演奏の中に声が引っ込んで
いる瞬間もあるがそれは意図的なものと思われる。バンド全体が産み出す音のうねりの中を浮遊し、ふと聴こえてくる彼女の清楚
な声は断片的だが心地良く、まさに声が一つの楽器として機能している。

聴いただけでは掴みにくい彼女独特の詞表現にも注目したい。「もう死んだ人たち放送局」から配信される宇宙への旅というユニ
ークなコンセプトの下書かれた各曲の情景は暗いものが多いが、「つかまえて 叫びを 溶けていく 叫びを(「溶けていく命」)」等
何処か哲学的な匂いまで感じさせる重い言葉を、彼女の囁き声に乗せさり気なく聴かせてしまう発想も新鮮だ。

巷の4分間ポップスを聴き慣れている耳で接すると結構戸惑う作品だが、そこに潜む音の美しさに触れるとジャンル分類等無意味
なものに思える。先入観なしで向き合う程に、他では味わい難い音の喜びに出会える作品だと感じた。
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