内容紹介
デザインツールのデファクトスタンダードであるIllustratorは、商用印刷のイラストやデザイン、Web用のバナーやロゴなどの素材、そして映像用のテロップ制作など、多くのプロフェッショナルが利用しています。今回のバージョンアップでIllustratorCS3となりました。従来の数字でいえばバージョン13となります。
はじめに目につくのが、インターフェースの変更です。パネル(従来のパレット)を整理するために、ドック形式が採用され画面の端に格納できるようになりました。作業ウィンドウを大きく取りながら効率的にパネル操作ができます。普及してきたワイド画面液晶モニタを使用するとさらに快適なはずです。
描画系のツールとしては、消しゴムツールが増加されました。従来の消しゴムツールはパスを削除するツールでしたが、今回追加された消しゴムツールは、ドラッグしてオブジェクトの内部をそのまま削除できます。ペイント系のソフトに似た感覚で利用できます。
IllustratorCS3での最大の機能追加は、ライブカラーでしょう。Illustratorはバージョンアップごとに、ブレンド・グラデーションメッシュ・アピアランスと複雑な色表現を可能にする機能が追加されてきましたが、色を再設定するには、再度、カラーパネルやスウォッチを使って指定しなければなりませんでした。グローバルプロセスカラーを使って色を置き換えるという回避的手段もありましたが、色数が多ければそれだけのスウォッチを変更する必要がありました。
ライブカラーは、選択したオブジェクト全体の色を、プレビューしながら調整する機能です。全体の色を一気に変更することも、一部の色だけを変更することもできます。また、カラーのアートワークを、モノクロや特色を使った1色や2色のアートワークに減色することもできます。クリエイターにとっては待ち望んだ機能といえるでしょう。
さらに、色の指定方法として追加されたカラーガイドパネルにより、調和の取れた色や近似色を簡単に、そしてより直感的に色を選択できるようになりました。色指定の強化こそ、今回のCS3の最大の特徴といえるでしょう。
また、新規ドキュメントの作成時に、ドキュメントプロファイルを選択するだけで、適切なカラーモードやラスタライズ効果の解像度に設定されるようになりました。ラスタライズ効果の解像度に関しては、それが適用される「フィルタ」や「効果」などのコマンドや、Illustratorのパス構造などの根幹的な部分がわからないと理解できないものです。目立たない機能ですが、すばらしい改善ポイントだと思います。
さらに、DeviceNの対応により、従来は不可能だった特色指定のPhotoshopデータの配置が可能になりました。Device Centralとの連携や、新しくCSファミリーになったFlashCS3との連携強化など細かな点で操作性が向上しています。
本書は、IllustratorCS3の新機能も含めて、Illustratorのほとんどの機能を、図を使って、わかりやすく、そして詳細に説明しています。最初から最後まで読破する必要はありません。まずは、Illustratorを使ってみてください。そして、わからないことがあったら本書を開いてください。
Illustratorを使いこなすのに、ほんの少しでもお手伝いができたら幸いです。
(まえがきより)
内容(「BOOK」データベースより)
DTP・プリプレスからWeb画像まで作成手順を覚えよう。