最近話題になっているITSS関連の本を3冊(2006年9月現在)を比べてみた。ITSSに関する専門書の中で最初に発行された著書であるが、この本は厳密に言うと、各エンジニアがITSSを利用したスキルアップをどのように行おうかという本であって、ITSSの仕組みや導入の指南書ではない(本題が、自己スキル革命なので、各エンジニアが自分のために読む本である)そのような観点からすると、他の2冊とは趣が異なっているので比較してもあまり意味が無いかもしれない。
おそらくこの筆者も現場からのたたき上げと言うよりも分析の専門家と思われる。筆者プロフィールから察して、教育関係に強いようであるので、人材育成のためにITSSを利用しようと言う視点で書かれているのかもしれない。
繰り返すようだが、内容はエンジニア個人向きに書かれており、ITSSを(企業側が)どのように役立てるかという視点は入っていない。それで、IT企業経営者やITSSの導入担当者が自社に何か当てはめようと期待して本書を購入すると期待はずれに終わってしまう。
各エンジニア自身が(自社にITSSが導入されるようになり、あるいはITSSを自社に導入しようと言う動きがあり)これから自分自身がどのように成長してゆけば良いのかという事を知りたければ読む価値はある。各要素が、ITSSのどの部分に位置しているかという事は示されているので、その点は収穫である。が、一つ一つの要素に分解された各スキルの内容は普通の一般的なキャリアアップの本と何ら変わりない(当然と言えば当然であるが)自分が現在、スキルアップを目指している、あるいは注力している分野がITSSではどこに位置し、どのように評価に繋がるかという位置づけを知りたいエンジニアは購入しても良いのではないか。