著者は、同シリーズの新書で「インタネットセキュリティ入門」を出している。情報セキュリティは法律、倫理から数学、そしてマネジメントまで非常に広い領域をもっているが、限られたページで見事にその全体像を前書では纏め上げていた。今回期待をもって、読んだが、それを裏切らないものであった。リスク関係の書籍は、プラント系、環境系、金融系を背景にしたものが多いが、本書は情報技術に関係するリスクを正面から具体的にアプローチしている。リスクマネジメントに関する基本的な技術を学ぶだけでなく、その社会的な背景を論じている点は、得ることが多い。もちろん、セキュリティやリスクを専門とする者だけでなく、一般の読者にも、重要なメッセージを得ることができる一冊であると思う。