「インターセクシュアル」の問題に果敢に取り組んでいる六花チヨさん。
このテーマで、正確な情報を元に描かれた作品は、わたしが知る限り初めてだ。
作品そのものに「まず知ってもらいたい」という面があるのは確かだけれど、「正しい情報」だけでは作品にはならない。
「面白い」と「正確な内容」ということを両立させるために、六花さんは今回特に苦労されたようだ(「あとがき」が結構面白い……って言ったら怒られるかな)。
巻を更に重ねるごとにその苦労は増していっていくのは当然かもしれない。
でも、それは見事に結実していると思う。
そうして、「インターセクシュアル」という特殊な問題を扱っていながら、「あ、それって、わたしにもある(あった)!」という、思春期や子育てを中心として普遍的な共感を呼ばずにはいないエピソードが、随所に盛り込まれている。
いつしか、主人公の高校生「春」やまわりの人たちに自分を重ねて、「がんばれ~~!」と応援してしまっている。
そういうことが素直にできる作品だと思う。
ちなみに、異なるタイプのIS当事者を描いた1巻(CASE1:ヒロミ・CASE2:竜馬)、CASE3の主人公「春」が生まれてから思春期に入るくらいまでの2巻、高校入学からの3巻も必読!