仕事上の興味があって手に取った。著者はシンクタンク出身のメディア系アナリストのようだ。
IPTV革命、といいながら、内容的にはIPTVの実現に向けていかに多くのハードルがあるか、ということを縷々綴ったものとなっている。
著作権の問題、テレビ局の商習慣の問題、コンテンツ流通における日本の特殊事情などが普及に向けての大きな課題で、これを読む限りでは簡単に「革命」などおきそうもない。アメリカは国土がひろく満足に地上波が届かないのでケーブルテレビが発達し、多チャンネル化やペイテレビが進んだ。だが日本では、いちばん面白いコンテンツはテレビ局が作ってタダで放送してきた。いままでタダだったものに消費者はお金を払うようになるのだろうか?
本書発売から1年半がたって、たしかに2009年11月時点では加入者数は50万人に倍増し、売上高も1.5倍の140億と勢いよく伸びている。ただ、世帯数でいえばまだ1%程度。5年後予測の280万人でもやっと6%だ。大半の家庭が、お金を払ってテレビをみるようになるには、まだまだ何十年もかかるような気がする。