2000年に出版された本の翻訳版。
タイトルの通り入門書らしい。
漫画が随所に盛り込まれているのも初学者へのアピールだろうか。
しかし、172ものテーマを扱っているものの、
一つ一つをどれくらい読者が理解できるのかを考えると怪しい。
ついでに言えば、一見分かりやすいイメージを持つものの、
漫画という形式が持っている特性が必ずしも入門書に適しているとは思えない。
一つに、漫画が地の文を補完しているのか、それとも独立しているのか、
またどこに係っているのか、その関係が理解しにくいものが多かった。
もう一つは漫画の発話の問題。吹き出しのコメントの話者が漫画のキャラクターなのか、
それとも著者なのか、訳者なのか、そのあたりが曖昧。
これは結構政治的な問題だし、
メディアの媒介作用を扱っている本なら
なおさらナーバスな問題なのではないだろうか。
とはいえ、概論的な本で割愛されがちなテレビ、
映画の制作過程や編集技法に割と力点が置かれていて、
その点については、興味深く読ませてもらったし、
価格帯から言えば、キーワードをざっと斜め読みできるだけでもそんなに悪くない。