このレビューでは評価がけっこう高かったので期待して観たのですが、
正直かなりがっかりしました。
一番楽しみにしていたのは、あの「ピンポン」を撮った曽利さんならではの、
理屈無用のビジュアルエンタテインメントだったのに、ふたを開けてみたら
多少とも目を引いたのは、ハイスピードを多用したカメラワークと、派手な血糊を(たぶん)実写ではなくCGでけれんたっぷりに描いていることくらいであり、全体としては極めて退屈なアクション映画でした。 それでも、脚本なり演出なりが味わい深いものであれば、そこそこ楽しめたのかもしれませんが、陳腐なお涙頂戴ストーリーと、大沢たかお演じるホントは凄腕の剣士の“幼少期のトラウマが原因で刀を抜けない”というエピソードのせいでドラマとしてもかなりしょぼいものになってしまいました。
そもそもあのエピソードは映像化するには無理がありすぎたのでは。立ち回りのシーンで、いつもいつも馬鹿みたいにうんうん唸るばかりで最後まで刀を抜けないという妙ちくりんな演技は、どう見ても”間抜けなコント”にしか見えず、ハラハラさせられるのではなく、イライラばかりが募るという始末。一転、終盤では思い出したように刀を振り回しますが、満を持してのご開帳なのにまったく迫力のないしごく普通の殺陣で、さらにがっくし・・・。
綾瀬嬢はその儚げな美しさをいかんなく発揮し、不幸な運命を背負った瞽女の哀しみを情感たっぷりに演じていただけにとても残念です。