丁寧な語り口で分かりやすくICFについて説明されています。
これ一冊でICFの大体のことは分かるように思われます。
そうした意味で、入門書として最適なのではないでしょうか。
ただし、障害学の社会モデルを支持している立場としては、社会モデルに関する記述に誤解があるような気がしました。
「社会的な参加と環境を過大視する見方」という著者の指摘は、社会モデルの一面だけを見て批判しているとしか思えません。
特にイギリスの障害学がインペアメントの社会的側面に注目している現状を考えるとその一言で終わらされてしまうのは、寂しい気がします。
この本の内容は、あくまで、リハビリテーション学におけるICF理解と捉えた方がいいように思えます。
福祉関連の研究者の場合には、ICFの内容をこの本で知った上で、学問分野のそれぞれの立場からICFについて検討していく必要があるでしょう。