単に、IBMの変革を描いた経営書ではありません。
もちろん、ガースナー会長による、苦境に陥ったIBMの復活は
詳しく説明されていますが、そういった内幕物ではなく、
優れて、マネジメント、製品からサービスへ、といった、企業組織
に普遍的な今日的な重要なテーマへの、ひとつの壮大な事例として、
IBMを語った、といったほうがよいかと思います。
環境変化への対応が遅れたエクセレント・カンパニー
が、いかに、製品指向からサービス、知識提供サービスへの
転換を行ったか、行っていくのか、を、サービス・サイエンス論
も交えて、具体的に社内のシステムまで引用して詳説しています。
内容のコアは、HBR(ハーバード・ビジネス・レビュー)のインタビュー
記事ですが、日本IBMのトップクラスが各章を分筆し、大変、内容が
濃く、企業変革の指針にもなっています。
随所にドラッカーの言葉が引用され、本書を読むと、企業、特に
大企業、大組織には、企業理念、価値観、俊敏性、変化への対応
がいかに重要で死活問題であるか、を実感することができます。
マネジメント、経営書として、強くお奨めできます。