すべての組織には、方針や活動の土台となる健全な信条が必要。これらを忠実に固守できるか否かが、会社の成否を決める。IBMを成功に導いたのは「個人を尊重する」「世界一の顧客サービスを提供する」「すべての仕事を最高のやり方で遂行する」という3つの信条だとして、内容を紹介する。
「完璧を目指さずに成功するよりも、完璧を目指して失敗する方がよい」「会社を倫理的で清廉に保つことは、経営トップの責任である。決して成り行き任せにしてはいけない」など、現在も十分通じる経営哲学を示す。
(日経ビジネス 2005/01/24 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
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半世紀以上前からの厚生福祉や従業員教育重視・公平な分配等の人事政策は勿論、コミュニケーション自由の社長室オープンドア政策、経営組織の大胆な近代化等などのリベラルな経営哲学の先進性にも驚くが、今日の経営の主題・遵法と企業の社会的責任重視の経営についても明確に言及、その重要性を強調している。
20世紀初期の創業期より、「個人を尊重し、サービスを重視し、何事においても最高を追及せよ」と言う会社の基本的信条を頑なに護持しながら、時代の変革に柔軟かつ大胆に創造性を発揮しながら発展してきた会社であるから、機械から電子への大変革の時代にも波に乗り拡大を続けられたのであろう。あの、世界大恐慌時代にも、営業を強化したと言う。
面白かったのは、ペンシルヴァニア大学で開発されていた巨大コンピューター「エニアック」の価値を認識できずに、データを早く読み取れば計算速度を加速度的にアップできると言う明確な結論にさえ達せず、「レミントン・ユニバック」に先を越されたとしてトップ企業の独善病に触れているクダリ。コンピューター会社たるIBMが、コンピューターの一番大切な導入時期に経験した貴重な蹉跌である。
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