何度か実務でIAにつまづいた経験のある人、課題を抱えている人、伸び悩んでいる人には参考になる部分が多いと思います。
一連の作業プロセスを説明するにとどまっている事が多いIA関連書籍の中で、より実践を意識した内容になっていて、読み応えのある一冊。
個人的に感じている本書の価値は下記3点です。
(1)IAの具体的な手法の分かりやすい解説
本書を手にする多くの人が期待する部分だと思いますが、網羅的かつシンプルにまとめられています。ただし、そもそも複雑多岐にわたる作業なので、一度で理解するというよりは、参考書的に使うのが良いと思います。さらに、各所で外部リソースが参照されているので、本書をある程度マスターした人はそこに手を付ける事でさらにステップアップが可能だと思います。
(2)IAのプロセスをより深く体感するための演習が豊富に用意されている
本書の企画の肝だとおもいますが、解説の後に演習がついていて、実際の業務と似た課題をこなす事で理解が深まる構成になっています。演習には著者(坂本さん)の模範解答がついており、それを読むだけでも理解は深まるかもしれませんが、是非各自(可能ならグループで)演習に取り組んでみると新しい発見があると思います。
(3)IAの価値についての説明がある
IAの価値はIA業務を行う人だけのものではなく、Web制作に関わる全ての人が理解しておく必要があり、逆にそれによってIAが本質的に機能するということを説いています。これはWeb制作を発注するクライアントや、制作会社でクライアントとの窓口となる人(営業、ディレクターなど)には特に読んで欲しいと思います。
あとがきも秀逸。私的には、むしろあとがきを先に読む事をおすすめしたいです。