あとがきにもあるように、本書は、本編シリーズに登場する悪の秘密結社『ユニコーン』の形成を背景にした本編の前日談ともいえる外伝となっています。インテリやくざと武闘派やくざの内部抗争に翻弄される人間模様といった感じの内容は、美形なキャラクターの造詣やイラストもあってか、誤解しそうな文面もあったりと女性受けする場面が散見します。一方、男性諸氏に喜びそうなところは、美人女医や看護婦を除くと、藤岡武士、佐々木隼人、天本秀夫、宮内志郎といった登場人物の名前から想像できるように、『仮面ライダー』からの影響は大で、本文中の人物描写からもニヤリさせるような細かい表現が、面白いと思いました。今回は、冒頭の暗殺シーンや、敵対組織に単身乗り込む任侠的なアクションが目立ちましたが、『改造人間』の誕生とそれにかかわる者たちの人間的ドラマが見られそうな今後の展開に期待は膨らみます。