商品説明にベストアルバムとあるのは誤り。
彼女はその素晴らしい歌声で、サントラやトリビュートアルバムへの提供、デュエット企画、ヴォーカリストとしてのゲスト参加と引っ張りだこなわけだが、そういう曲は自らのバンドUnion Stationを率いての演奏(5本の弦楽器にたまにドラムスが加わる程度のストイックなフルアコースティックサウンド)とは顔ぶれや毛色の違う作品として、アルバム未収録曲になってしまうのである。
そんな曲の数々に新曲を加えてまとめ、キャリアの一区切りとしたのが本作ということになる。悪く言えば寄せ集めなわけだが、程よくバラエティに富んだ内容となっており、むしろ入門用としては聞きやすいものに仕上がってる。
もちろん作品にははずれのない人であり、ピアノなどもバックに従えて風格が備わってきた歌いっぷりを堪能できるアルバムで、本人名義のアルバム収録曲とのダブリはなし、くれば従来のファンは聞かないわけにはいかないだろう。
James Taylor や Brad Paisley とのデュエットはベストマッチで文句なし。意外なジョン・ウェイトとの顔合わせはやや違和感もあるが、#15が大ヒットした80年代当時を知る身にはうれしい限りだ。サントラ提供曲ではCold Mountain の#10、#12が白眉。
なんのてらいもないのに感動的な新録#2、AKUSでも近頃はあまりやっていないような軽快なブルーグラス#5も聞きどころだろう。