発売して少し経つが、正直もっと話題になって欲しいし、売れるべき作品だろう。
40歳のベテランアーティストでこれほど刺激的な音楽を鳴らせる人なんてそうそういない。
たいてい落ち着くか空回るかだが吉井和哉はやはり特別だった。
この作品、個人的な感触を言えばイエローモンキー×吉井和哉、そんな作品だ。
シングルから聴こえていた印象だと、ゴージャスで気持ちのいいロックミュージックに
なるかと思われたが、彼の場合、完全に原点回帰はしておらず以前のような楽曲、
「ワセドン3」「ルーザー」みたいな曲もこなしていて正に合わさった感じ。
雑誌のインタビューなどでは「イエモン好きも、吉井和哉好きも楽しめるアルバム、」
みたいなことを言っていたが事実そのとおりの作品になっている。
鳴っているのはひたすらバッキバキでヘヴィーなロックンロール。
前半は特に重くて聴き応えのある曲が並び、重厚な感じになっている。
シングルにもなった「シュレッダー」は歌詞が印象的なラブソングだが、
ラブソングといっても相当ディープな曲で彼の「作家性」が映える名曲。
そこからどんどんアップチューンが多くなり「オレはまだSEXがしたい」という歌詞が
印象的な「Pain」、吉井節が光る巷の安い応援ソングとは一線を画した「WINNER」、
軽快でバキバキ、歌詞が妖しい「マンチー」ありと実に表情豊か。
ラストの「雨雲」はしっとりとした曲調に、彼の心境とも取れるような歌詞が並び、
正に締めにふさわしい楽曲。
この作品をこのキャリアで作ってしまえる吉井和哉は凄い。
デビュー盤かと思うテンションと彼の今までの深みが融合した傑作。
「Shine and Eternity」みたいな曲がポンとはいっているのもいい。
アルバムで聴くことによって更に好きになった。一番好きかも。