是非日本盤も発売して欲しい名作。
ホームズ物の中でも怪奇調の本作はゴシック調の古典的な題材を得意としたハマーにピッタリで、現在観ても時間を乗り越えた素晴らしい雰囲気があります。
若きピーター・カッシングは一時期英国ホームズ・ファンクラブで唯一公認されていた程の適役で、如何にも切れ者の痩せぎすな風貌もイメージ通りながら、それ以上にキビキビした動作と流ちょうで論理的な英国発音の台詞廻し等、素晴らしい存在感です。
パイプやステッキ等の小道具の使い方一つ見ても、如何にカッシングが研究の上、ホームズ役に臨んでいたかが良く解ります。
相棒のワトソン博士役もハマーのみならずハリウッド大作でも存在感を示した名優アンドレ・モレルが、コメディリリーフ的では無い、ホームズの良き相棒として自然な演技を見せています。
バスカヴィル家の傲慢な若き当主ヘンリーをこれがハマーでは初めての人間役となるクリストファー・リーが演じています。
他ではハマー映画常連のフランシス・デ・ウルフ、やたらとシェリー酒を無心し、望遠鏡での覗きが趣味の司教役でユーモラスな風貌のマイルズ・マイルソン(メールソン)が色を添えています。
肝心の魔犬の描写には少々時代を感じてしまいます。
私はMGMの2002年製DVDを米Amazonより購入致しました。
それには言語・字幕が英・仏・西、2002年製のクリストファー・リーに因る作品解説、同じく原作の朗読(抜粋)予告編と豊富な特典が収録されていました。
本DVDの仕様についてはご確認の上、ご購入された方が良いでしょう。
ハマー・フィルム、ピーター・カッシング、シャーロック・ホームズ・ファンの方にはお薦めです。