日本映画の黄金時代である50年代から昭和から平成に移り変わった90年代まで半世紀もの長きにわたり日本映画界の功労者である巨匠・舛田利雄監督の渾身の語りおろしのインタビュー集である。石原裕次郎、吉永小百合に代表される日活アクション映画から大ブームを巻き起こしたSFアニメ『
宇宙戦艦ヤマト』、脚本家の大御所・
笠原和夫との格闘から生まれた戦争大作『
二百三高地』『
大日本帝国』、当時絶頂の人気アイドル・たのきんトリオを起用したアイドル映画『ハイティーン・ブギ』などのヒット作品はもとより、宗教映画の大作『人間革命』『続人間革命』やカルト映画の傑作『ノストラダムスの大予言』、近未来戦争を描いた『FUTURE WAR 198x年』、小松左京のSF大作『
首都消失』、大手新聞社トップの権力闘争を描いた『
社葬』などこれほど幅広く手がける舛田利雄監督のエンターテイナーぶりに右に出る者はいないであろう。
舛田監督の凄い偉業は過去二度に渡り、自作の両作品の公開日が重なったことがあったが(重なることだけでも異例中の異例だが)、両作品ともその年の年間興行ランキングベストテンに入っている事である。
1980年8月2日公開
『
ヤマトよ永遠に』(配収13.5億 第5位) 『二百三高地』(配収18.0億 第3位)
1982年8月7日公開
『大日本帝国』(配収14.0億 第3位) 『ハイティーン・ブギ』(配収18.0億 第2位)
日本映画界において誰も成し得た事のない前人未到の偉業であり、ジャンルの違った両作品をヒットさせてしまう所が舛田監督の偉大さである(生前、脚本家・笠原和夫氏が心血注いで執筆した『大日本帝国』の後に『ハイティーン・ブギ』を撮る舛田監督の身の軽さに御立腹だったそうであるが…)。
これを機に舛田作品(できれば『ノストラダムスの大予言』)を見てみたいと思います。