劣化ウランの禁止を求めるアピールが、広島・長崎の経験を有する日本から提起された。当然と言えば、あまりにも当然である。しかし、核の被害者は日本人だけではない。1945年当時、広島・長崎で被ばくした多くの外国人がいた。米ソの冷戦下で繰り広げられた大量破壊兵器開発競争。その最前線にいたのが、マーシャル諸島やカザフスタンの核実験場をかかえる地域に住む人たちである。さらに、米国では兵士や住民も実験にさらされている。兵器としての核だけではない。ウラン鉱山、原子力発電所、放射性廃棄物処理施設の周辺でも数々の深刻な事態が報告されている。問題はスリー・マイル島やチェルノブイリにとどまらないのだ。そこに劣化ウランである。兵器としての劣化ウランは、その拡散対象エリアを無制限に広げることになろう。今こそ市民が立ちあがらなければ、人類の未来は永遠に閉ざされることになる。わが国こそ、その先頭に立つべきなのだ。