日本のロックシーンの中でも
このミッシェル・ガン・エレファントの存在は
かなり重要だ。
後期はブランキー・ジェットシティと双璧を成していたが、初期のミッシェルは世間に認知されていないただのいちバンドでしかなかった。
アイドルのようなビジュアル系バンド全盛の90年代に
中年にさしかかった30代バンドは
意外と軽やかでクールそのものだった。
本作はセカンドアルバムであるが
この作品から本格的に認知され始めたといっていい。
ヒットしたのはこの次のアルバム
「チキン・ゾンビーズ」なのだが
セカンドアルバムは何故か汗臭くない。
ロスでの録音、外国人ミキサーにゆだねた音質は
堅実なロックンロールを聞かせてくれるし
日本人離れした雰囲気をよく体現できている。
最近知ったのだが、
ジャケットの写真などを撮影したのは
ちょうど有名になる前の
ソフィア・コッポラによるものだそうだ。
もちろん、バンドメンバーらは
「あんた、誰?」状態だったらしい。
一曲目の「ブランニュー・ストーン」は
最高にトリッキーなロックンロールナンバーで
ゆるいグルーヴに脳みそが揺れる。
二曲目には名曲「リリィ」。
爽快なメロディーにすこしシュールな歌詞が鮮烈。
四曲目の「スウィート・モナコ」は王道のコード進行だから、これで踊れないやつはロックは聴かないほうがいい。
ラストは「Baby,please go home!」
私見だが、ローリングストーンズのI wanna be your man(彼氏になりたい)のアンサーソングかなと受け止めている。歌詞が「I don't wanna be your lover,baby.」だけだし、ボーカルのチバは大のストーンズファンだから。
世界中のライブハウスをうならせた名曲だと思う。
シンプルだけどシンプルすぎて誰も押さなかったスイッチ、押せなかったスイッチを彼らは押している。
歴史的な一枚だと僕は確信して確信して確信している。