ロイ・エアーズの70年代の傑作群は、デジ・パック仕様のVerve ORIGINALSシリーズと、タワー・レコードからの掘り返しシリーズでおおむね(全部?)出揃ったのではないか?
1972年というプレ・フュージョン期に残された本作は、70年代後半から80年代にかけての作品より、個人的にはすばらしいと思う。
メンバー的には、マイルズ・デイヴィス関係者が何故か多い−−ソニー・フォーチュン、ビリー・コブハム、ロン・カーター、ユマ・サントスなど。また、同時期キース・ジャレットの吹き込みに参加していたギターのサム・ブラウン、ソニー・ロリンズのデヴィッド・リーなど、なじみのメンバーばかりが並ぶ。
本作はエアーズのリーダー作だが、他の作品と同様、決してヴァイブを無神経に叩きまくっているわけではなく、むしろ、「オン・ザ・コーナー」におけるマイルスのトランペットのように、背景に上手く溶け込んでいると思う。音楽全体のヴァイブレーションを楽しむべき。
特に、ソニー・フォーチュンの優しいフルートと、クールなオルガンの背景は素晴しい。
未聴の方は、是非!