本作は、1987年のデビューアルバムに続くアルバムとして、1989年に発売され、本国ドイツはもちろん、ここ日本でも好セールスを記録して話題になったアルバムで、そのことは、バンドのホームページにも記されているほどだ。
ちなみに、そのホームページ(www.paradox-bangers.de)には、中心人物であるチャーリー・スタ(テ)インハウアーが音楽活動を開始したとされる1981年からのデータが事細かに掲載されているので、詳しくはそちらをご覧いただくとして、彼等の魅力を一言で表すとすれば、「安心して聴ける」ということだろう。
奇を衒(てら)わない曲構成と、(個性的ではないものの)安定した歌唱力を持つヴォーカリストの組み合わせは、ともすれば退屈になりかねないが、優れたソングライティングの能力によって、「退屈ではなく安心」に仕立てることに成功しているし、1曲目に代表されるように、聴き応えのある曲を生み出すことにも成功している。
残念ながら、当時のバンド自身に集団を突き抜けるほどの個性がなかったことや、様々な事情で順調に活動が出来ない時期があり、結果としては、前座に重宝されるスケールでまとまってしまった感があるものの、本作自体は、十分にコレクションに加える価値のあるアルバムであり、また、彼等の作品には基本的にハズレがないので(笑)、本作を気に入った方は、他のアルバムも安心して買い進めていただきたい。
※意識して聴く必要はないものの、一応、コンセプトアルバムです。
※ビデオトラックは、2006年、再結成後のメンバーによるライヴ映像になりますが、トリプルギターが興味深く、リードは今ひとつですが、リズム隊がタイトで救われている感じで、筆者のPC環境では、視聴はWMP等、通常のメディアプレイヤー等で問題ありませんでしたが、広範囲の機器の検証を専門的におこなったわけではないので、全ての機器や環境での再生を保証できるものではありません(すみません)。