日本のアンダーグラウンドヒップホップシーンを「THA BLUE HERB」、「ShingO2」、「MSC」らと共に支える「降神(おりがみ)」の2MCのうちの1人である「志人(しびっと)」の待望のソロ1stアルバム。
昨夏に出たもう1MC「なのるなもない」のアルバムも良かったけど、この志人の「Heaven’s 恋文(ちなみに読みは、ヘヴンズ・レンブン)」を聴くと霞んでしまうかのよう。
高水準であり、かつ日本のヒップホップの新しい方向性を示した作品だと感じました。
何がすごいって特にリリック(詩)がすごいです。
そこらの詩人や小説家と比べても遜色ない…というかそれより衝撃を受けました。
非常に文学的で芸術的な作品で、考えさせられてしまいます。
そして、同じく素晴らしい詩を綴るShingo2が若干声が弱いのに対し、彼は声も強いあたり好みです。
よって彼のフロウやラップは強いです。
そして変幻自在にスタイルを変え時にはアンチコン(世界のアングラヒップホップシーンのレーベルの雄)一派の様に歌かラップか分からない様なフロウをしたり、まさに自由自在で唯一無二なスタイル。
このアルバムのテーマは「冬の恋」。
と言っても志人流の切り口なので、ストレートにキュンと来る様なものでもなく、かなり泥臭かったり、直接的な性描写もありますが、そこにあるのは間違いなくラブソング。
そして詩全体から漂ってくる、古臭い感じ(昭和時代の様な)。
ただのノリだけの軽いヒップホップではない、音響的にも優れた、独特で沢山の意味が詰まった日本語のヒップホップと聴いてピンと来た方、そして、柔らかダブなトラックとフロウは、フィッシュマンズが好きな人はホントにオススメです♪