5曲目に収録されている「ジャージー・ガール」。ブルース・スプリングスティーンがライブの度にカバーし、ベン・アフレックが主演した映画「世界で一番パパが好き」(2004年)の原題にもなっているこの曲は、トム・ウェイツの曲の中でも私の大好きな曲の一つです。すごくいい詞なので、ちょっと訳してみました。
通りで大声を上げてる野郎仲間にも/8番通りのケバい女にも今日は用はない/今夜は君といたいから/だからクルマを飛ばしてるんだ/河の向こうのジャージー(=ニュージャージー)側まで/あの娘を遊技場に連れて行くのさ/その後のクルマでもずっと一緒さ/シャララ、ラララ、シャララララ/調子っぱずれな鼻唄を唄うよ/シャララ、ラララ、シャララララ/海辺に出ればもう何も言うことはない/君と、君の前夫の子と土曜の夜を過ごすのさ/クルマを降りて一緒に通りを歩いている時/俺の夢がいま叶ったなんて君は気づいちゃいないだろう/シャララ、ラララ、シャララララ/どこかの流行り歌を引っ張り出して唄うよ/シャララ、ラララ、シャララララ/彼女が俺に腕を回してきた時/彼女の仕草すべてにドキドキするんだ/この小さな天使は俺にすべてをくれてる/いつか彼女は俺のリングをつける、いま確信したよ/だから邪魔しないでくれ、つき合ってる暇はないんだ/俺の、あの娘に会いに行くんだから/このバカでかい世界で、大事なものは一つだけ/ジャージーガールに恋をしたよ/シャララ、ラララ、シャララララ/思わず大声まで上げちまう/シャララ、ラララ、シャララララ/夜中に君の名をつぶやくと、眠れなくなるんだ/シャララ、ラララ、シャララララ/ジャージーガールに恋をしたよ/シャララ、ラララ、シャララララ
作者はこの時、ニューヨークに住んでいたと思われます。NYからニュージャージーまで車でおよそ1時間。これが東京だったら、きっと「市川のあの子」とか「浦和の彼女」とかになるのでしょうが、郊外に住む彼女のもとへ急ぐ男の気持ちが共感できる、いい曲です。
スプリングスティーンがカバーし、映画にもなるのがわかります。人生には、皆こうやって駆け出してしまうことがあります。