92年リリース、80年代以降のNeil作品中で最も穏やかな表情を持った作品。72年にリリースとの関連がよく言われますし、実際、音の感じや歌われる歌詞からすると20年の間をおいた続編となるでしょう。
初めてNeil Youngの声を聞いたのがその"Harvest"でした。本作との20年間、Neilの本質は全くといっていいほど変わっていないことを感じ、何か嬉しいような満たされた気持ちが湧いてきます。70年代から20年、ロックもアメリカ社会も大きく動きましたが、それがさも螺旋階段を振り返るかのように、穏やかなひと時に導いてくれる、そんな作品です。
彼のUn-pluggedでも歌われた"Unknown legend"、"From Hank to Hendrix"やJazz VocalのCassandra Willsonが名作"Moon daughter"で取り上げた"Harvest moon"などは忘れられない名曲ですし、夕暮れの美しさを思わせる落ち着きがとても魅力的です。また、まさにNeil節といえる音の取り方が嬉しくなっちゃう"One of these days"などもいい出来です。
"Cowgirl..."や"Like a hurricane"で披露してくれた強靭なギターリフも怒涛の押しも大好きですが、本作では出てきません。そちらの方の魅力は他の作品でたっぷり聞けますもんね。ここでは魅力的にいい年の取り方をしている、羨ましい姿のNeilの歌にひたるとしましょう。また、"Harvest"がお気に入りの方には間違いなく支持されるであろう作品です。