本書はHewlett PackardのCo-FounderであるDavid Packardの「私の履歴書」的な自伝(1995年に出版されたもの)の増補版である。David PackardはStanfordでWilliam Hewlett他の創業メンバーと出会い、1939年にgarageで起業した。このことから、シリコンバレーはそこから始まったとされ、その後のシリコンバレーでの起業はgarageから始まるものという伝説にもなっている。David Packardはまた、ニクソン政権では国防副長官を務めた。
本書のタイトルとなっているHP Wayは企業の理念を示すものとして有名であり、今日のビジネスの世界でも通用する普遍性を持つが、最初は現実離れしたものと受け止められたようである。1960年に集まったHPのマネジャー達に、「金を稼ぐことは重要な結果ではあるが、もっと深いところに、会社の本当の存在意義を見つけなければならない」とした。
1966年には、「利益」「顧客」「関心分野」「成長」「従業員」「組織」「市民としての行動」の7つについて目標を再定義した。従業員には、仕事の達成感から個人的な満足感を得る機会を提供することとし、組織は一人ひとりのやる気、自発性、独創性を育てる組織環境を維持し、自由裁量を広く認めることとしている。その上で、会社を取り巻く地域社会や、様々な組織に貢献し、よき市民としての義務を果たすことを目標としている。
シリコンバレーをリードする機器メーカーとして、高い成長を果たして来た企業を創り、育て、持続的成長を遂げるには、こうした社風が有効に機能をしたであろうことを思わざるを得ない。