中坊の頃、家族に内緒で観に行った。同時上映はモモ友「泥だらけの純情」。
百恵ファンの高校生の兄はそちら目当てに観に行ったようだが僕にとっては
テレビサイズの取るに足ら無いメロドラマだった。
ハウスには強い衝撃を受けて3日ほど何も手に付かなかった。
映画の中で大場久美子演じる「ファンタ」が惨劇を目にして転げるように
仲間の元に戻ってくる。仲間たちの台詞が
「どうしたの?ファンタ」
「泥だらけじゃないの」
「泥だらけの純情?」
こんな映画は初めてだった。
また、池上季実子演じるオシャレの入浴シーンのくだりは、やらしい意味じゃなくて
ミッキー吉野の美しい音楽と共に本当にきれいなシーンでうっとりさせます。
大林が他にもあの手この手で面白い画を見せつけてくれるのです。
その後、高校生になった僕は学祭でこの映画の上映に関わり朝から晩まで
何度も何度もこの映画を観る事になったのですが、本当に飽きませんでした。
このDVDも発売早々に購入して何度も観てるけど全く飽きないくらいだし。
クラスに戻ると、東京駅のシーンが書き割りで空も絵で手抜きで笑った、
なんて批判しているヤンキーがいたので、セット組む方が金がかかるのだ、
汚い現実よりきれいな嘘のほうがいいだろ、と説教したことを思いだす。
ハリウッド映画の写実的なCGに目が慣れた今の人たちがこの映画を観てもチープな
コメディにしか、きっと見えないのかもしれない。
でも、これだけは覚えていてほしいんですが、公開当時からあの特撮は当時からして
チープだった、ということ。
でも、あそこで生まれた特撮陣はのちの日本映画の財産になったということ、です。
あんな映画をまた大林、あるいは新しい才能で創って欲しいな、って思います。