この本は著者がマリコというHIVポジテイブの女性と92年に出会い、02年に死去するまでの10年間の物語である。この本はマリコが死んだ5年後の07年から執筆に着手し、2010年に出版された。非常に長いスパンを経てやっと本になったのである。
この著者はよくこの本を書いてくれたと思う。傑作です。著者はもう今後これ以上の本は書けないのではないか?
短大時代に六本木で遊んでいたマリコは黒人の米兵にレイプされ運悪くエイズに感染してしまいます。ここまでは有りがちな話、と思うかもしれませんが、その後、驚くべき話が展開されていきます。マリコはいいとこのお嬢さんです。兄は東大に進学、父親は大手銀行の役員、母親も資産家の娘です。そんな人が内面に孤独を抱え、死に場所を求めてハワイに不法滞在し、マフィアの一員となって麻薬の運び屋にまでなってしまいます。その後更生するのですが、最期は泣けました。多くの人にこの本を読んでもらいたいです。ノンフィクションです。