C4のTOKIやD≒SIRE後期でサポートをしていたJUN≒NAらが在籍していたKILL=SLAYDのメジャー1stフルアルバム。インディーズ時代はサディスティックパンクを継承するダークな世界観とサウンドだったが、このアルバムではシンセパートをふんだんに取り入れたフュージョン系のサウンドに転向している。1曲目のSEから間髪入れず2曲目の哀愁全開の「Solitude」は高級感溢れるハープやストリングスを多く使い悲哀のメロディが炸裂するぞ!何度目かの再録、C4でセルフカバーもしている「Phirosophia」も上モノを使ったゴージャスなアレンジで完成版と言えるテイクだ!スラップベースやホーンも飛び出すファンキーな「Ironix」から一転、風を思わせるサウンドに郷愁を誘うメロディが心地良く響くミドルビートロック「Synpathy」は切なさ全開の佳曲だ!悲哀のバラードナンバー「テス」から、まさに秋の郷愁感を見事に表現した「オータムウィンド」はサビのメロディの美しさが秀逸だが、実は「Masquerade」のカップリングにこの曲の疾走バージョンが収録されており、こちらのテイクには無い泣きのギターイントロもある珠玉のテイクなので、向こうのVer.も是非聴いて頂きたい!16ビートのカッティングが炸裂する熱情的な「HEAT」から、メジャー進行とシンセサウンドと程よい歪みのギターカッティングが心地良い「Lasting」もメロや歌詞も良い。ミドルハードロック「Libido」から、ハードテクノのデジタルビートとギターリフが好対照な「エクスペリエンス」もなかなか。"スピード感"の定義がややV系王道のそれとは異なり、いわゆる2ビートや高速8ビートの疾走感を持った楽曲は無いが、どの曲も程よい疾走感とメロディや楽曲の良さがあり、何より音作りが非常に素晴らしく、ロックながらに空間系のシンセを多用したアレンジは耳心地よく、ヒーリング的な要素も感じさせる音である!