GSの誕生から全盛期、そして末期かけての「熱い時代」の息吹が感じられる本です。
音楽好きな少年がバンドを結成し、スカウトされ上京、人気GSのボーカルになり、
ミュージカルのオーディションに合格する、という展開があまりにもドラマチックで、
まるで映画を観ているような気分で一気に読み通しました。
著者の青春を彩った数々の登場人物の中でも、イニシャルで書かれたある一人の
女性の存在と、彼との不思議な関係がとても印象的でした。
(彼女の正体を詮索するのは無粋とわかっていても、とても気になりました。)
「HAIR事件」をリアルタイムで知らない私は、この本でその詳細と背景を知ると同時に、
「こういう青春もあったのだなぁ」と羨ましい気持ちでいっぱいになりました。
団塊の世代の方はもちろんですが、「GS」や「HAIR」を知らない若い世代の人にも、
お薦めです。
元ザ・タイガースの加橋かつみ氏(トッポ)による寄稿や、元ガロの大野真澄氏(ボーカル)
との対談もたいへん興味深く、ファン必読です。
著者のポール岡田さんは、少年の面影を残したとても魅力的な方。
最近、音楽活動も再開されたようですが、ますますのご活躍を期待しています。