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今回もまた前作の個性的な顔ぶれが長寿措置のおかげで生き残って、火星の緑化を見守っているところが凄い。火星の低重力化で育った新世代たちの無邪気さとあいまって人間ドラマのほうも前作より厚みを増している。(年寄りは総じて理屈っぽいが。)難を言えば地球の海面上昇などカタストロフィー好きな作風と、日本人、ロシア人女性の描き方がステロタイプである点は好き嫌いのもとだろう。中国の宇宙開発を取り上げていないのは、原作の書かれた時期に関係していると思われるが、時代との乖離を少し感じる。
いろいろと賛否のある和訳について一言。日本人都市Sabishiiを明日香に置き換えているあたり、うまいと思った。
つい先日、スペースシャトル墜落の報を聞いて、乗組員の死を悼む気持ちとともに、宇宙に人類の橋頭堡を建設する日が遠くなる寂しさを強く感じたのは、火星症候群かもしれない。
訳について。「レッド」よりかなり良くなり力作。ただしちょっとこなれ過ぎ。原書は非常に緻密な文体で一語一語選んでいる。それがイイ味出している。
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