ティーンエイジ・ファンクラブの4作目。(95年作)
前作「サーティーン」までは、どこかまだアメリカのグランジに対するイギリスからの解答みたいな初期のイメージをどこか引きずっていた感がありましたが、このアルバムでは、そういうノイジーなギターを完全に排除して、吹っ切れたかのごとく思い切り王道ギターポップをやっています。
グラスゴー出身の彼らですが、元々グラスゴー周辺のネオアコ勢とは、方向性が違っていて、繊細さが要だったネオアコの感じよりも、もっと大らかで、ダイナミックなサウンドを目指しているように思えました。そして、それが完全に開花したのが、このアルバムで、あの当時「みんな大好きティーンエイジファンクラブ」なんてレビューが多かったのも頷けるくらい、思わず微笑んでしまいそうな良いメロディで溢れかえっています。小細工はいらないといった一曲一曲の出来の良さと、その自信から来る生命力が直に伝わってくる感じが堪りません。
パワーポップというジャンルは、なかなか区分けの難しいものではありますが、これをパワーポップの名盤と呼ぶのなら、メロディの良さと躍動感に加えて、誰が聴いてもいいねと言える安定感がパワーポップには必須ということになるでしょう。ネオアコ的な脆さは、ここにはありません。
プライマルやオアシス同様に、クリエイション後期を背負っていったにふさわしいバンドとしての強さが、このアルバムからはひしひしと感じ取れます。