この本は、一言で言えば「素通り客の取りこぼし防止策」の解説書だ。
この本の前半はアクセス解析の入門編だが、後半からガラッとハードな応用編に変わる。実際に公開されているウェブサイトを例に、「訪問者の動線の読み方」と「取りこぼした訪問者への対策の立て方」が示される。
僕はGoogle Analyticsとは2007年からの付き合いになる。以来、僕が関わっているサイトには必ずアナリティクスを仕込んできた。それなのに、僕はせいぜい
●何人ぐらいの訪問者が来たのか
●どのページが人気なのか
●どこから来たのか
●どんなキーワードで来たのか
という程度の情報しか見ていなかった。ところが、本書の後半に載っている事例を見ながら、自分のサイトやメールでもできることをやってみると、アナリティクスのすごさを思い知った。
●各ページの滞在時間とそこへの動線を読む
→訪問者の心理や関心について仮説が立てられるようになった
●訪問者に順路を示すことで、訪問者の動線が変わる
→取りこぼしを減らすことにつながった
●メールに載せるURLを工夫することで、メールからの動線が詳しくわかる
→セールスレターの試行錯誤に役立った!
これらをやってみるだけでも、「いかに自分のサイトが訪問者に不親切で、素通りされていたか」がわかる。
本書の内容は、非常にハードだ。ただ読んでもまったく役に立たない。アナリティクスを仕込むだけなら、本書よりもやさしい本がいくらでもある。
本書は「ウェブからの見返り(購入、資料請求、問い合わせ)がほしい」人の「大リーグボール養成ギブス」だ。
その意味では、本書はタイトルがもったいぶっている。「Google Analyticsでザルサイトが繁盛サイトに」と言うほうがしっくりくる。