前作「母なるイングランド」の大ヒットから約1年でリリースされた問題作、前作がヒットしたのでレコード会社が次作を切望し、世間的にも追い風状態だったが、本作はトップ100にもチャートインせず、全米NO1ヒットをもつ前作と比較され失敗作の評価を下されてしまった。1982年の11月にリリースされたので「これから冬なのに南国かよ」と当時思ったが、北半球の国々(特に英米日)が冬に向かうときにトロピカルサウンドは合わなかったのかもしれない。
1曲目「ウエークアップマイラブ」は前作のティアドロップスのようなシンセポップで、本作のキラーカットだがヒットしなかった。1曲1曲の出来は良く、前作のようにいい曲とあまり力を入れていないような曲の差を感じないつくりになっている。特にB面に当たるミスティカルワンからサークルズまでの曲は出来が良い。「ベービーランアウエイ」はパティに去られた過去がモチーフなのだろうか、聞いててかわいそうになってしまう曲だ。「ドリームアウエイ」は大ヒット映画バンデッドQのエンディングテーマ曲で日本でシングルカットされた。インド音楽や変なプレッシャーにとらわれずに作ったジョージの裸の姿が現れた作品だと思う。リリース直後に中古レコード店で本盤が大量に流通してしまったのは残念だった。