ポストロック、エクスペリメンタルというと、イメージ的に、音楽を理論的に表現するというより、もっと感覚的な、精神的な側面についての自己表現を目指したものである、という風に僕は捉えていた。
しかしながらこのBATTLESというバンドは、そうした感覚的な面をベースにしながらも、そこにガッチガチに固められた音楽理論を持ち込んできた。そして、それを実現するための、尋常ならざる驚異的な演奏技術をも同時に、である。
そこが彼らの音楽の肝となるべき部分であり、非常にユニークな特質であると思う。
今夏にリリースされたこの2作目も、基本部分はそういった前作にあった彼らの持ち味をそのまま継承しており、方向性は殆ど変っていないと言っていいだろう。
ポストパンク風の楽曲アレンジやダンスロック調のナンバーもあるにはあるが、マスロックと称される緻密な作品構成は前作と同様にハイレベルに維持されていると思う。
ただ、本作においては、前作に比して幾分手数音数を減らし、サウンドの簡素化を図ってきたのかなという印象は残る。語弊のある言い方だが、彼らなりのポップ路線を目指していた、その結果がこういう作品へと結実することになったのかもしれない。
いずれにせよ、とにかく、相変わらずの凄まじいテンション、そして演奏なのである。
恐らく、現存するロックグループの中でも、これは最高峰に位置するものであると言っていいだろう。
しかしながら、デビュー作でも感じられた違和感を、個人的には払拭し得なかったというのも、また事実。
音楽家としてのエゴ。演奏のための演奏。余りに理詰めに過ぎる各楽曲。
こうした点が、どうにも鼻につくのだ。
作品全体を、イマイチ魅力のないものにしてしまっているのだ。
ということで僕は、前作は星三つと評点した。
このハイレベルな演奏を聴かせてもらっといて、さすがにそれはないだろうということで、今回は四つとした。
・・・が、どうにも、あまり得意な音ではない。
凄いってことは、よく分かってるつもりなんだが・・・