アダルトゲームブランド「May-Be SOFT」のスタッフにより構成されたコンシューマゲームブランド「Giza10」による第一作のドタバタラブコメアドベンチャーゲームです。
13歳で謎の最年少少女漫画家としてデビューし、処女作はヒットしたものの、その後は鳴かず飛ばずの少女漫画家である主人公が4作品連続の連載打ち切りに遭い、所属漫画雑誌の編集長に「これからはいくつかの読み切りで人気を博せ」と告げられます。
そこで注目される起死回生の手段として女装することによって、天才美少女漫画家として読み切り作品を発表し、人気を得ての長期連載を、そして少女だけではなく老若男女すべてに読まれる少女漫画を描く「全人漫画家」を目指す…というストーリーです。
ただ主人公は普段学生(男)として過ごし、女装するのは漫画家として外出する時のみなので、普通の女装ゲームとして楽しむのは厳しいかもしれません。
箒星氏によるシナリオは序盤とっつきにくいところがありますが、漫画家としての喜びや苦悩が詰め込まれたストーリーは後半に進むにつれてエンジンがかかり、物語に引き込まれることになります。タイトルは「少女漫画」ですが、少年漫画のような熱いシーンも多いです。
前述の通り最初はネットスラングやパロディ等に戸惑うかもしれませんが、ノリの良いギャグはテンポが良く、シナリオも展開が読めず、なおかつ王道的な要素をも孕んでおり、飽きさせません。箒星シナリオは当たり外れがあると言われますが、良い時の箒星シナリオってところでしょうか。
個別ルートに入っても他のキャラクターの露出・活躍が多く、興味がなかったキャラでもプレイしている内にその魅力に気づいていくことと思います。
ポップで変態チックなあかざ絵も質がよく、ファン納得のものに仕上がっています。
システムやボキャ典(ゲーム内用語解説)も作りこまれており、漫画表紙デザイン等のゲーム的要素もあります。
メディアインストール対応で、ロード時間も殆どなくサクサクプレイできます。
「May-Be SOFT」の過去作品ネタも随所に散りばめられているので、ファンアイテムとしても密度の濃いものになっています。
公式スタッフブログで「スルメゲー」と評されていましたがまさにその通りですね。
新規ブランドの第一作ということでさほど期待していなかったのですが、かなりレベルの高い作品になっている印象です。