このCDが、サントラとして、またプリンスの膨大なアルバムコレクションのひとつとして、ずっと隅のほうに追いやられるのは、
とても忍びないので、あえてレビューをさせていただきました。
プリンスファンなら、一度はといわずとも、何度も、自身のベストコレクションを、テープや、CD、
今ではipodに作り直した経験があると思いますが、僕はこのアルバムを、何度もカーステで聴くたびに、
「うーん、よくベストオブ裏ベストと呼べるしか言いようのないこのアルバムをサントラにしたよねぇ」と
スパイクリーの仕事振り(というか、どう考えてもこれプリンスとのコラボですよね)に、深く、深く感動するのです。
たぶん、よほどのファンでもこの並びでベストは作れないのじゃないのかなぁ。
というのも、新録(M1,12、13)をはさんで、プリンスの思想(例えば、M3、9、10)を包み込み、さらにはサイドプロジェクト的なM5,6を並べ、ファンクなM4,7、8、そして極めつけのプリンス流ゴスペルのM2とくれば、もう他に入れようがないではないですか。
でも、このアルバムの凄さは、それとは真逆なところにあると思うんです。
実は、多作なプリンスのこと、名曲を探そうと思ったら、この13曲以外にも、当然ながらいい曲がたくさんあるんです。プリンスベストを自分で作ろうと思ったら、まず始めに、その名曲の多さに困るんですよ、普通。ですよね。
そう考えると、このように何気なく13曲が並べられているけれど、
このようにざっくりと、かつ愛に満ちた選曲は、ちょっとした奇跡なんですよ。
プリンスのことをほんとうに理解しているのだなぁと、スパイクリーの仕事(or選曲)に感心させられますが、
ファンの方は感ずいている通り、プリンスの重要なある側面はこのアルバムでは削られています。
その側面とは、つまりポピュラリティー(大衆性)そのものなのですが、
それを削ることによって、実はプリンスの本質にもっとも近づいていると僕は思うんですよ。
もちろん、今後もプリンスのベストは作られ続けると思うので、ここでとやかくいうつもりもないのですが、
プリンスのことを理解しようと思ったら、ぜひこのアルバムを聴いてほしいなぁと思います。
で、もってこんだけ愛に満ちたプリンスベストが他にもあるんだったら、ぜひ知らせて欲しいものです。
というか、ほんとうに教えてもらえたら、そっくりそのまま僕もそのベストを作ります♪
それまで、なんどでもこのアルバムを大事に聴き続けます。
このアルバムは、通常のサントラであると同様に、実はスパイクリーのプリンスベストなんですよ。
ファンならこのアルバムを横において、自分のベストを作るのを考えるのも楽しいものです♪