デクスターゴードンの豪快なブローを楽しむには、名盤「Our Man In Paris」が一番だ。だが「Go」とか「Our Man」を聞き飽きたデクスターファンにお勧めしたいのがこの「Getting Around」だ。「ちょっと一回り」というタイトルが示唆するところは何だろうか。どこかしら休日の午後のけだるさを感じさせるような気がする。これからひとっ走りに出かけるところ?のデクスターのジャケも秀逸だ。
彼のテナーから出されるこの和み感はサイコー。どこまでも開けっぴろげな開放感にもううっとり。ベテランジャズマンだけにしか出せないこの枯れたテナーに魅了されて下さい。この和みの極みをうまく演出するのが、バイブのボビーハッチャーソン。デクターを本当によく守り立てています。ピアノのバリーハリスの隠し味の利いたピアノもお見事。ここにある彼のピアノの引きの美学見たなものに感動しました。
そして忘れてはならないのが、ドラムのビリーヒギンズ。この人のおかげでデクスターはとっても気持ちよくブローしている。この二人の相性は本当にバツグンです。今頃天国での再会を喜んでいるのでしょうか。(涙、涙....)
ややもすればデクターのテナーは押し付けがましくてぶっきらぼうなとこらがあって嫌いというひともいるかもしれませんが、ほん作はとっても気の利いたさわやかでくつろげる作品だと思います。わたしの知り合いのストリートミュージシャンのテナーマンもデクスターが大好きだそうです。