本作は、ボーカルを坂本英三氏から、森川之雄氏に交代して製作された、第1作目の作品。再結成前の、坂本英三氏在籍時の初期3作、「ANTHEM」、「TIGHTROPE」、「BOUND TO BREAK」に比べて、若さ溢れ、鬼気迫るサウンドとは、若干趣きの異なる楽曲群で構成されていて、若干湿った感じのあるアルバムであり、初期3部作に思い入れのあるファンにとっては、一聴すると、違和感のあるアルバムではあるかもしれない。しかし、新ボーカルの森川之雄氏のボーカルは、特筆に値するものがあり、へヴィ・メタル、ハードロックというジャンルの枠を超えた、日本屈指のボーカリストといっても過言ではないと思う。「Gypsy Ways」、「Cryin’Heart」、「Shout It Out」といった、ライブでよく演奏されている(いた)名曲も収録されていて、バンド全体の演奏力はもちろん、福田洋也氏のテクニカルでありながらも、表現力豊かなギター・サウンドは、感涙もの。再結成後のアルバムも佳曲揃いの名盤が揃っているのだが、20年前にこれほどのクオリティのアルバムを製作していた、ANTHEMというバンドの偉大さを感じずにはいられない・・・。