アフラック会長、元在日米商工会議所会頭・・・という米国の知日派による
日本への応援メッセージというか、もっと頑張りなさいよ、という思いが
詰まった一冊。
乱暴にまとめれば、現在のアメリカにとって、日本はもはや「外圧」という
一種の政治ショー(これを著者は歌舞伎的なもの、としている。つまりパフォー
マンスということ)を使ってまで、日本をどうこうしようという気は無いし
日本側の為に「外圧」をかける側という演技をする気もない。
オバマ政権の考え方は「(各国が)地球規模で新たな責任を果たさないと
いけない時代」。だから、アメリカの御意向をうかがう必要もないし、アメリカ
もまた、必要があれば日本以外と手を組むことも有る、と。それに、日本は先に
挙げた責任を果たせる力があるのだから、とも。
中をもう少し詳しく見て行くと、先ずはオバマ政権の経済・財政部門担当者と
の旧知の仲ということで、先ずはオバマノミクスの解説から入ります(09年2月
までの動きを収録している)。
次に前述した外圧=「黒船」が来ない理由を述べ、そして本書の核心となる
部分に入ります。そこでは五輪書になぞらて、日本は何をすべきか?ということを
*1)具体的に述べています。
*1)マニフェスト政治の導入、EPAの活用、金融・資本市場の強化、グローバル
人材の育成、持続可能性のある社会保障&税制の構築を5つの命題とし、仔細を
説明。
で、最後にマンスフィールド元駐日大使の言を引用しながら、21世紀の日米
関係はどうあるべきか?について、いろいろ行わないといけないことはあるが
それを着実に行うことで、日米は相利共生(Working together,Winning together)
の関係になれるのだ、と。
少なくとも国際関係においては、冷戦体制はとうの昔に消滅しました。
良し悪しは別にして、世界のあらゆるところで21世紀型の体制構築が行われて
(模索されて)います。翻ってこの国はどうか?
確かに55年体制は終わったかもしれません。でも、それに代わる(軸となる)
ものは、冷戦崩壊から20年たっても未だ出て来ていません。
他国の"Change"に憧れるばかりでは先に進まない、それを問いかける一冊です。