2006年8月30日リリース。現在も『東京美術館案内』、『Discover Japan』など優れたムック本を出してくれる'えい(『えい』は木偏に『世』)版社の一冊である。リリース時には『GR DIGITAL2006Limited』という上部分が赤仕様のGRDをワイドコンバージョンレンズとセットでプレゼントするなど、いかにも『チョートク』さんらしい企画である。
で、多くのレビューアの方が色々書かれているが、ぼくはこの本こそGR DIGITALの本で一番の本だと思っている。ひとつにはフィルム時代からのGRの系譜の上に正しくこのカメラを解釈していること。そしてもうひとつがライカと同一被写体でこのカメラの能力を正々堂々比較しているところである。そして既にこの段階でモノクロームにおけるGRDの傑出した能力を見いだしていることもである。それは数限りなくカメラと付き合ってきたチョートクだからこそ、見いだしえたものだと思う。実に直感的だ。
既にGR DIGITALはIIIとなり、より多い画素数だけでなく、より明るくなったレンズも備えたが、基本スタンスはこの時からまったくぶれがない。そういう意味でもこのフランスを題材に撮ったムックから得るものはとても多い。GRDへの深い愛情を感じる一冊である。