「『小説のイメージどおりだ』という声がいくつも寄せられた」と原作者の乙一があとがきで書いているように、黒髪の美しい少女、森野夜のキャラクターに引かれる人も多いだろう。だがもうひとりの主人公、「僕」のキャラクターはさらに印象深い。いつも事件を解決に導く「僕」であるが、彼は決してヒーローになりたいわけではない。暗がりを見たいというその思いだけが、彼を突き動かし核心へと連れて行くのだ。
あらゆるものの手を切断して冷蔵庫に保管する教師の話(「リストカット事件」)、人間を土の中に生きたまま埋めることに執着する男の話(「土」)など、苦手な人には耐え難い(好きな人にはたまらない)表現が続く。ビジュアルでは本書最大の見せ場ともいえる凄惨な死体の様子が描かれているのは、「暗黒系」。執拗なまでに丁寧に描かれたそれは、恐怖を忘れて見とれてしまうほどの完成度である。また、どの話にも必ず巧みな「裏切り」があって、謎解きのおもしろさも存分に与えてくれる。特に森野夜の過去の事件を描いた「記憶」には大きな裏切りが用意されていて、4話で完結するマンガ版の、最終話としてきれいに全体をまとめている。(門倉紫麻)
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25 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
祝!単行本化,
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レビュー対象商品: GOTH (角川コミックス・エース) (コミック)
乙一氏のミステリー小説「GOTH」の漫画版です。私は小説を読んだことはないのですが、漫画版だけでも非常に興味深く読ませていただきました。 一時期日本の推理小説に夢中になっていた時期があって、探偵というものに憧れていたのですが、 普通探偵役とその補佐役ってものがいる訳で…その関係はだいたいホームズとワトソンみたいなものなのですが、これは違いました。 大岩ケンヂさんの絵も凄く味のある良い絵だと思います。漫画としても、「お!」と思うような演出があったり、あとは主人公の表情が凄く良い。 やはり小説の漫画化ということで、ページに納めきれずに急展開になってしまっていたので四つ星とさせていただきます。でもとってもお薦めです!是非続きが読みたいですね。
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
別物,
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レビュー対象商品: GOTH (角川コミックス・エース) (コミック)
絵の雰囲気はとてもいいし、単独の作品としてお読みになるには、良作だろうと思われます。ただ個人的に、原作の持つ硬質の官能を削ぎ落とされてしまった最終話がひどく残念でした。犯人と被害者の間に生じた(ように見えた)、あのおぞましくも儚い交感が、原作中もっとも印象に残ったもので。 知っている原作がテレビドラマになったのを見たような感覚でした。色々な解釈がありますね。
13 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
すばらしい!!,
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レビュー対象商品: GOTH (角川コミックス・エース) (コミック)
僕は原作を読んでからコミックがあることを知り購入しました。原作に深いインパクトを受け、コミックでは表現できない、活字ではないと、この作品を表現するのは無理だと思ってあまり期待していませんでした。ところが、読んでみると結果はまったく逆のものでした。 原作のような重厚な世界観がコミックにもそのまま受け継がれ、コミックオリジナルのストーリー展開で一発で大岩ケンヂさんのファンになりました。ぜひ、読むべき一冊だと思います。
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