40 人中、36人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
重要なのは「誰が?」より「何故?」。, 2011/12/20
レビュー対象商品: UN-GO 第1巻 初回限定生産版Blu-ray (Blu-ray)
本作は文豪、坂口安吾が手がけた「明治開化 安吾捕物帳」を原案に、
大胆なアレンジと解釈を施したアニメ作品です。ジャンルは探偵モノ、という事になります。
敗戦探偵 結城新十郎が、謎の美少年アシスタント 因果と共に巻き起こる事件に立ち向かいます。
ここで本格推理サスペンスを期待する人は回れ右するのが無難です。
タイトルにもしてますが、UN-GOという作品で起きる事件において重要なのは
フーダニットやハウダニットではなく、ホワイダニットだからです。
作中で因果は御魂(みだま)と呼ばれるモノを求めていますが、それはヒトが隠したいと思っている
「真実」であり、新十郎はそれを犯罪者の「動機」という形で提供している訳です。
因果には人間に強制自白させる能力が有りますし、後々超高性能AIが少女ボディ(とぬいぐるみ)で結城探偵事務所に
加入したり、果ては幻覚をみせる神様(?)争奪戦が始まったり、推理にファンタジーやオカルト・SFが絡んでくるのが
嫌な人にはコ○ンや相○をおススメします。
という訳で、劇中に出てくるトリックは大体チープですし、犯人も冒頭で大抵見当が付きます。
美女を疑っとけば7割正解な位です(笑)。
本作の特色と言える物が、劇中の事件・犯罪者は全て7年前に起きたとされる「戦争」に関係している、
という事でしょうか。
これは原案の著者、坂口安吾の思想が強く本作品に反映されているからの様です。
犯罪者のみならず、主人公 結城新十郎自身もその戦争で壮絶な体験をし、その時の経験から
時に犯罪者に対して憐れみ、時に初見で犯人を決めつけ大失敗し、悟った様な顔してその実苦悩しながら前に進もうとする
何とも青臭く、泥臭く、人間臭い魅力的な(三回臭いって言いましたが褒めてますよ?)キャラクターとして描かれています。
もう一つの特色は、本作の事件解決の際に必ず新十郎が(時々他の人が)坂口安吾の著書から引用した台詞を言い放つ所だと思います。
第一話では「堕落論」より、第二話では「余はベンメイす」よりとある一文が引用されています。
これが素晴しく世界観にはまっており、ED曲のイントロと相まっていい余韻をもたらしてくれます。
ボンズ製作のアニメのわりに、静かで地味目な画面なのが少し残念ですが、テーマがテーマなだけに
アクションを期待するのは違いますし、pako氏の繊細なキャラデザを再現し、動かしてるのはやはり流石だと思います。
最近流行りのアニメとは明らかに毛色の違うこの作品、アニメファンのみならず、坂口安吾ファンの方や多くの人々に届いて欲しいものです。
ちなみに主役、結城新十郎の声を務めますのは俳優・勝地涼さん。アニメでは劇場版起動戦士ガンダムOOにも出演されてましたが、
本当に上手で艶のある演技を魅せてくれます。また本作、ゲスト声優が妙に豪華で、声の演技の魅力というものを再認識しました。
一見地味で、多少人を選ぶかも知れない作品ですが、かなり内容は深く、また後半はそれまでの事件が一つに
集約していくという盛り上がりをみせてくれます。キャラも皆立っていて良いです。評価は星五つで。
29 人中、22人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
一度視聴して見ては如何でしょうか?, 2011/11/25
レビュー対象商品: UN-GO 第1巻 初回限定生産版Blu-ray (Blu-ray)
ノイタミナ枠のアニメは、最近良い作品が多いと感じていました。
個人的には余り このUN-GOという作品期待していなかったのですが、
いい意味で期待を裏切られたなというのが、感想です。
キャラクターも魅力的ですし、探偵推理ものだったんだなと
今更ながら気付かされました。(笑)