フォードはフォード一族の会社であるが、GMは自動車メーカーや部品メーカーなどが寄り集まった会社で、さらにM&Aを進めて大きくなった会社である。企業文化が異なる多数の会社をうまくコントロールしていくことや強権発動する労働組合と対峙するのは、並々ならぬ才能が必要とされる。それをスローン氏はやってのけた。それはスローン氏のGMおよび発展する自動車産業に対する愛情があってこそである。短期の成果のみを求めるのではなく、自動車産業さらに米国の発展をも考えた明るい未来への長期展望がある。ところで、この本は1918年〜63年ごろの話であるが、今の日本企業の状況とオーバーラップしてしまうのが不思議である。資本主義の先進国であるこの時代の米国と今の日本とが重なってしまう。やはり、日本は資本主義後進国であることを改めて知らされた。今日本ではブームのM&Aではあるが、「その後の組織運営をどうするか?」をこの本が教えてくれている。また経営者が会社を大きくして運営していく上での「心得」とも言うべきものもこの本から学べる。・・・とても数行では語り尽くせない。一企業の経営者故に参考となる事項がたくさん含まれている本である。この本は少し分厚く525頁あるが、読む価値が十分ある本である。私は、これからチェックして置いた箇所を読み直すところである。この本は噛めば噛むほど味が出て来ます。ちょっと高めですが、自分への投資価値が十分にあるベストセラー本です。夏休みの時間が取れる時に、この本は一気に読んで置かれることをお薦めします。ぜひ、ぜひ、ぜひに・・・
(追記)ドラッカーの「会社とは何か」も合わせて読まれることをお薦めします。