TVアニメーションでも新シリーズが制作された「攻殻機動隊」。数年前にアメリカ・ビルボード・ビデオセールスで邦画史上初のTOP1にランクされて以来、アニメファンのみならず世界中の映画関係者からも高い支持を得た作品。「マトリックス」のウォシャウスキー兄弟も強い影響を受けており劇中に登場する「マトリックスコード」とよばれる文字の羅列は攻殻機動隊のタイトル画面のデザインと酷似していてウォシャウスキー兄弟も公言している。また大ヒット映画「タイタニック」の監督で知られるジェームズ・キャメロンも実写版・攻殻機動隊ともいえる「ダークエンジェル」を制作している。が、結局はハリウッドお得意の「ヒーローモノ(世界を救えるのはあなただけ的なモノ)」でしかない。押井監督は主人公の活躍を描くだけではなく、まして悪者退治をしたいのではない。時代が変わっても常に存在する「人の悲しさ」や「儚さ」などを高度化された社会や空虚なメガロポリスを通して、現代社会を生きる人たちの姿そのものを切り取っている。「世界的な映画監督たちには映像やアクションしか目に映らなかったのか?」そう考えると残念でならない・・。