本書は、『ののちゃん』などで知られるいしいひさいちさんと、
富山県主催「シンキロー文学賞」作家、広岡達三さんの共著です。
2部構成をとっており、前半は、広岡さんの随筆といしいさんの4コマ漫画。
男女間の友情に想いを巡らせ
「道化」がいなくなった、最近の選挙に寂しさを感じ
女子高生から挨拶をされて、ちょっとドキマキする―と、
偏屈ながらも、どこか憎めない著者の姿が伝わります。
後半は、広岡先生のお手伝いさんによる書評と書評4コママンガ。
湊かなえさん、宮ノ川顕さん、乾ルカさんなど、今話題の作家から、
堺雅人さんや「いつもここから」の山田一成さんのエッセイに至るまで
幅広いジャンルの、しかも、とても興味深そうな本が紹介されています。
公園で人間観察にふける広岡先生とお手伝いさんの様子(『叫びとささやき』)
田中慎弥さん『図書準備室』、宮田珠己さん『なみのひと なみのいとなみ』の紹介など、
興味深いエピソード、書評ばかりなのですが
とりわけ印象深かったのは大西暢夫さん『水になった村』の紹介です。
エッセイ、書評、4コママンガと一冊で3冊分楽しめる本書
著者のファンはもちろん、
いしいさんの作品を読んだことがない方や
面白い本を探している方には、強くオススメしたい著作です。