そのプロセスはきわめてシンプルで、まず少人数のグループが業務上の課題に取り組み、組織のプロセスに変化をもたらすアイデアをタウンミーティングで責任者に提示し、公開討論を経てその責任者が提案の採用不採用をその場で決定するというものである。その手法はかつて日本に広く普及したTQCにヒントを得ているが、解決案が直接トップに提示され、それをその場で判断するという点が特徴だ。そしてこのワークアウトが組織に浸透することによって、直接的な問題解決だけでなく、官僚制を打破し企業の風土を変革することまでが可能だという。
著者はGEで実際にワークアウトの開発や定着に取り組んだメンバーであり、本書は、その直接間接の効用を紹介するだけでなく、どのようにワークアウトを計画し実行していくかを懇切丁寧に解説した「マニュアル」にもなっている。また、この活動を組織に定着させるための方法についても述べられており、本書1冊で入門から実践までを網羅しているといえる。
現代の経営は、スピードが不可欠といわれている。ワークアウトはボトムアップを基本としながらも即断即決で実行していくため、日本の企業にも効果的な改革手法になり得るかもしれない。従来の改善活動に行き詰まったら、本書を手にとってワークアウトの導入を検討してみてはいかがだろうか。(戸田啓介)
本書は、ウェルチと共にワークアウト理論の開発・普及を担ったメンバーが、勝ち残る組織作りの奥義を実践的なテキストに凝縮。多くの組織でのワークアウト導入事例を盛り込み、実践の手助けとなる分析資料のひな形や練習課題も収録しています。
大企業だけでなく中堅企業やベンチャー、官公庁やNGO、NPOといった非営利団体まで、官僚的な組織に風穴を開けたいと願うリーダーにとって、すぐに実践に生かせるノウハウ満載の一冊です。
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本書では、それこそ仔細にワークアウトの内容が記述されている。GEやウェルチが導入を決定するに至った背景や狙い、導入から定着までの長い、実際のワークアウトの場面、導入のプロセス、フォーマットなど、それこそ多岐にわたって具体例が示されている。逆に言えば、(特にGEのような巨大企業では)組織変革のプロセスでは詳細な検討が欠かせないという実態を浮かび上がらせる。
また、マネジメント・コントロールとしてのワークアウトとは、診断型(管理会計的)ではなく対話型(探索的)なもので、市場即応的な組織行動を引き出すために、従業員にどんな思考が求められるのかという示唆は有力。本書では、ひたすらストレッチする、システムシンキングを育てる、水平思考を促す、本当の権限委譲と説明責任を果たす、短サイクルでの変革とすばやい意思決定を掌中にする、という言葉でその要諦を表している。加えて、従業員の提案に対する遂行支援責任の創出を狙うという点も、見逃せない。従業員、管理者にはこうした職務環境に耐えられるだけの強靭な思考力が求められるものと推定される。
決められない人々を多数抱える企業にあって不満を抱える向きには、非常に魅力的な手本となろう。ただし、ワークアウトが実際にワークするためには、「自己の責任において決める」というスタイルが文化・価値観・行動規範として根付き、加えてワークしていることを確認できる強力な業務監査の仕組みがない限り、決められない場面が累々屍になる懸念を秘め、結局、トップダウン型に舞い戻らざるを得ない可能性がある。ワークアウトがフィードバック・ループとして循環するためには、その連鎖を断ち切らない文化の土台の醸成が、ともに求められるだろう。
「組織的なパフォーマンスを上げる!」
そのために、テーマ選定、意思決定、有限実行というサイクルを如何に効果的・効率的に、しかも組織的に行っていくかという普遍的な取り組みです。
これだけ大規模でなくとも、各組織で応用は必要だと思います。
タウンミーティングというやり方は、日本でいうと合宿に当ると思いますが、
この本では暗い印象を感じません!。むしろ、明るいビビットな記述になっています。
各組織のトップに意思決定を集中し、脳死状態にならない為のひとつの成功事例です。
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