チェスタトン著作集第一巻は「正統とは何か」に当てられている。
私は福田恆存さんが大好きなのだが、チェスタトンは最近まで読んだことがなかった。読んでみて、大変感銘を受けた。
福田さんが訳していることもあり、チェスタトンと福田さんの声が重なって聞こえた。
福田さんの著作である「芸術とは何か」「人間、この劇的なるもの」への影響も垣間見る思いがする。
現代と言う混沌とした時代、人々が正気を失った時代、金と効率ばかりを問題にして人間性を置き去りにした時代、
その時にチェスタトンは言いたかったのだ、「幸せとは何か」と。
「君達、人間が生きるとは一体どういうことなのだろうか」と。
「花が咲き、鳥が鳴いている。これは尊ぶべき喜ばしき奇跡ではないのか」。
チェスタトンの文章は「逆説的」と言われることがあるが、
そんな形容より「名文家」と言った方が、早く、そして正確だろう。
格好良いし、感動するし、笑えるし、本当に素晴らしい文章。
福田恆存が好きな人は絶対に好きです。文章も本当に心に残ります。
絶対にお勧め。手軽に手に入るよう著作集全巻の復刊が望まれます。