河下水希約1年半ぶりの新刊「Gマルえでぃしょん」。
週刊連載ではなく、読み切り方式の気軽に読めるお色気系コメディ。
しかしこの漫画には主要人物に普通の男子キャラがいなくて、基本的に女子キャラのみって事で
通常のラブコメとは違うし
何より主人公が女性ってだけでも今までの作品とは感触が違う。所謂便利未来キャラ的な設定の漫画なので
これが河下水希の主食って感じではなく、むしろデザートに近い感覚。
で、それはそれで面白いし
ここ数作は心情にスポットを当てた作品が多い印象だったので、その点でも新鮮に読む事が出来るんじゃないかと。
百合的な要素もちょくちょく転がってるので、その意味でも中々に新機軸と言ったところです。
少年誌ではこれまでそういう百合的なアプローチは出してこなかったように思えるので
河下水希の描く百合がここまで良い具合のものっていうのも
改めて分かってもらえる、ちゃんと読みやすく伝わるんじゃないかと。それでいて友情も感じさせるのが尚素敵です。
主人公のあるとも恥じらいがあって好みのキャラですが
この漫画はサブキャラが良い味出してる。
トラブルメイカーのGマルの存在感、玉沢さんの百合的視線はどこを取っても面白いし
天然キャラのさえりの描く漫画は破天荒すぎてぶっ飛んでる、
今はやりの男の娘タイプであるヒカル先生等
主人公の存在だけでは成り立たないコメディ系の作品に於いては相当充実している、だから
オートマティックに読んでて楽しめる漫画なんじゃないかと思う。恋愛描写を求めるファン的には違うかもしれないけど
少年誌っぽいお色気系のお話に、ちょっぴりのシリアス要素と河下水希の持ち味はこれはこれで活かされてると思う。
純粋に漫画家の卵の話としても面白いし、洗練された絵柄も、温かい表情も魅力的です。
少数派に対する賛美の要素もあったりで、そういう観点でも楽しく最後まで読めた作品でした。
変化球ですが、これはこれで素敵な新刊。読み切りスタイルなので出る間隔は長いだろうけど、早く次が読みたいですね。