もう20年も前、テレビでこのアルバムの「ROCKIT」を聴いて、強烈に憧れたことを覚えている。それまで日本の歌謡曲がほとんどだった中学生にとって、Jazz、Herbie Hancockの名前が頭にこびり付いた。結局、大学生になるとJazzにのめり込み、今では数百枚のCDを所有するが、確かにその端緒になった一曲である。
テクノのリズムを新しく感じる時代ではあった。Jazzという言葉に憧れがあるものの無縁だったせいもある。しかし、そんな時代のせいばかりではなく、このアルバムには強烈なJazzのスピリットを感じる。何百枚のアルバムを聴いた今でも、やはり、何回も聴いてみたい気持ちが、色褪せない価値を証明する。
いわゆる伝統的なJazzではない。どちらかといえば敬遠される電子楽器がバリバリ入っており、スクラッチ音の連発に、耳を塞ぐJazzファンもいるだろう。しかし、私にとってはJazzを強く感じる一枚なのだ。ソウルと自由さは間違いなくJazzのものだと感じる。Hancockの才能なのだろう。他のJazzに交えて聴くと、今でも、何回でも感動する。