経済分析をやるには数学が不可欠だ。それを初歩から学ぶことができる。
この本の初心者に薦める理由は
'1)変数、定数、パラメータの定義といった基本的なことから書かれている。
'2)数式と数式の間にある説明までしっかり書かれている
'3)経済に使う数学のみを厳選している
'4)初歩から応用(微分方程式をつかった動的分析)まで幅広い
'5)概念や定理の証明の後に経済分野における実用例や理論の例がある
本書の使い方としては、本当に初心者の人は最初のページから、ある程度勉強の進んだ人は、わかっていることの復習と自分が新たに学ぶことの学習用として使えばよいと思う。あるいは、学習が進んでいる人は自分のレベルに合わせて、スタート地点を決めて読めばいいと思う。
本書で数学を学んだ後にミクロやマクロの本を読むとしっかりと理解ができるのではないかと思う。また、本書をマスターすれば応用数学を使ったテクニカルで美しい分析の一端に触れられるだろう。
ただ、ネックなのは英語であるということだろう。
本書の翻訳版も出ているが、できれば原書で挑戦していただきたい。
なぜなら、翻訳する場合に、著者以外のものが介在し、また、日本語と英語の際ゆえに原書の本質的意味が失われてしまうことがあるからである。
また、英語は簡潔表現の言語、日本語は一つの語にさまざまな深みを持たせる言語なので、日本語だと本来の英語の簡潔さが失われ、意味があいまいになってしまう部分があるとおもう。
その点を埋めて原書に近づけるかは翻訳者さんの力量によるだろう。(私は、日本語版のものは読んだことがないので、詳しくは日本語版の「現代経済学の数学基礎」のレビューを参考にご自分で判断したらよいだろう。)